- 投稿日:2018年12月22日
- (最終更新:2019年1月21日)
※免責事項
可能な限り信頼できる情報をもとに作成しておりますが、この記事の内容はあくまで私見です。
万が一内容に誤りがあったとしても、当ブログの閲覧により生じたあらゆる損害・損失に対する責任は一切負いかねますのでご了承ください。
体調に異変を感じた場合は、当ブログの情報や自己判断ではなく、医療機関を受診するようにしてください。

\この記事は私が書きました/
三角線維軟骨複合体損傷
Triangular Fibro Cartilagenous Complex
英語にしても漢字にしても難しい病名ですよね。略して「TFCC損傷」
なかなか聞きなれない病名ですが、
手首の小指側の部分での痛みの原因にはこの疾患が多く見られます。
一般には手首の捻挫と片づけられてしまいますが、なかなか痛みが引かなかったり、
治ったと思ったらすぐまた同じ場所が痛むなどする手首の痛みは「TFCC損傷」の可能性があります。
このページでは、聞きなれない「TFCC損傷」とはどんな疾患なのか?
どんなスポーツが原因で起こるのか?紹介したいと思います。
TFCCとは?
まず、手首というのは8つの骨で構成されている手根骨と橈骨・尺骨そしてたくさんの筋肉や腱が集まって作りだされています。
この複雑な構造が手首の柔軟さや可動域をうみだしています。
手首の構造を詳しく見てみましょう!
TFCCとは「三角線維軟骨複合体」のことをいいます。
そのTFCCを構成するものには、下図の4つの靭帯があります。
①尺骨三角骨靭帯
②尺骨月状骨靭帯
③掌側橈尺靭帯
④背側橈尺靭帯
以上の4つの靭帯はそれぞれが骨どうしをつなぎ止める役割を担い、
手首の安定性を保っています。
これにより円滑な手首の運動が可能となり、
握りしめた力は手首の部分を通り、腕へ伝達されるようになっています。
TFCC損傷の原因
TFCC損傷は、テニスやバトミントンなどのラケットスポーツ、クライミングなどの手首を捻るスポーツによく見られます。
テニスでは手首を小指側に傾けた状態でトップスピンをかけたときに手首に圧縮力がかかり、
受傷するケースが多いです。
クライミングでは、スローパーと呼ばれる指では持てないホールドを、手のひら全体を使って持った際、
手首がまがった状態で保持して手首に負担がかかるということが原因に挙げられます。
他には床に手を強くついたときなどの外傷をきっかけに発症します。
TFCCの改善法
TFCCの改善法は、安静にすることです。
手首の痛みの原因になった運動を中止し、
痛みが出ないように安静にすることが改善法となります。
なので、まずは自分の手首の痛くなる動きを確かめましょう。
手首の平側が痛いのか?甲側が痛いのか?
手首を小指側に曲げる動き・上向きにねじる・反らしたり手をつくときに痛いのか?
どうなるときに痛いのかを知っておきましょう。そして、その動きを日常生活の最低限以上には行わないようにしてください。
TFCCは靭帯が修復されるまでに時間がかかります。
不幸中の幸いですが、1~2週間ほど安静にすれば痛みは改善します。
しかし、靭帯が完全に修復されるまでは3か月くらいかかり、
その間にまた手首を使ったり捻ったりしてしまうと再発して悪化してしまいます。
まずは固定して安静にすることが先決です。
休んだ後、スポーツを再開するときはサポーターなどをして手首を固定するようにしましょう。
サポーターやテーピングなどはケガの予防にもなるので少しでも痛みがあるならサポートすることをお勧めします。
TFCC損傷の固定法
テーピングか、ザムストの手首サポーターがお勧めです
テーピングの場合
① アンダーラップを巻く
② 手首の下側をホワイトテープで巻く
③ さらに手首に近い所にホワイトテープを巻きます。
④ さらにその上からホワイトテープで巻きます。
これで完成です。
簡単に巻ける方法ですが、手首を返す動作は完全には止まりずらいです。
ザムストの手首サポーターはこちら
まとめ
いかがでしたでしょうか?
手首の捻挫と思っていてもなかなか痛みがとれなかったり、
スポーツの時に何度も再発する場合、TFCC損傷が疑われます。
そういった場合には3か月の長期安静か、整形外科受診をお勧めします!
本院
《和歌山》
グループ院
《和歌山》
《京都》
《広島》

いいね!していただけると
励みになります!
最新記事をお届けします。